このページでは、契約書の英訳案件を例に、MTCの品質管理体制の説明を致します。
MTCの品質管理は、見積もり作成段階のコーディネーターによる原稿読みから始まります。
見積もりを作成しながら、以下の確認を行います。
- どの翻訳家に担当させるか?
- ネイティブチェッカーは誰にするか?
- 固有名詞等、事前にお客様に確認する箇所はないか?
- 日本語原稿に不適切な箇所はないか?
契約書の翻訳は、法律を専門とし、10年以上のキャリアを持つ、翻訳家が担当致します。
この段階でのMTCの役割は、熟練した翻訳家に、翻訳作業に集中できる環境を作り出すことです。翻訳家には翻訳作業のみに集中し、とことんこだわった訳文の作成を求めています。
具体的には、複雑な体裁、表組等の施された日本語原稿は、翻訳家への発注前にコーディネーターが加工します。翻訳家の翻訳以外の作業負担を減らすべく、この段階で、ひと手間かけるようにしています。
また、翻訳家からの質問への回答、その迅速な対応を重要視しています。その為にも、翻訳家とのフランクか緻密なコミュニケーションを、常日頃より大切にしています。
また、翻訳が完了した文書は、必ずネイティブチェックし、その結果を翻訳家にフィードバックしております。さらに、ネイティブチェッカーによるチェック・修正内容に関しても、翻訳家からの意見を汲み取り、ネイティブチェッカーと翻訳家と議論を活発に行い、最も適切な訳文、訳語を決定しています。
MTCでは、お客様へ最善の翻訳文書をお届けすると同時に、一案件ごとに翻訳家、ネイティブチェッカーが成長できるよう、作業工程へのさらなる工夫、改善にどん欲に取り組んでいます。
翻訳が完了した文書は、翻訳家からの申し送り内容をクリアし次第、ネイティブチェッカーに送られます。
ネイティブチェッカーは、いずれも10年程度の実績を持つベテランばかりです。
尚、ネイティブチェッカーとの仕事の進め方、コミュニケーションの取り方は、基本的に上記、翻訳家とのそれと同じ考え方に基づいて実施しています。
ネイティブチェックを終えた翻訳文書、すなわち訳文に関する翻訳家、ネイティブチェッカー間の議論を経た文書は、元原稿の体裁に則りページ編集が施されます。
パッと見て読みやすい体裁の文書になるよう、これもPCスキルに長けた翻訳者が行います。
最終チェックは、この道20年のベテラン契約書翻訳者が、一字一句 声に出しながら、日英の文書を交互に声に出して読みます。
この作業は、社内で最も集中できる、静かな環境で行われます。
当該翻訳者は、20年に亘る契約書翻訳作業を通して、契約書の体系、独特な文言、適切な訳語をしっかりと習得してきておりますので、猛スピードで読み進めながらも、訳漏れや不適切な訳語を漏らさない職人芸ともいえる技能を身につけています。
そして、訳語選びの細かな点まで気を配り、不明瞭な翻訳箇所を担当翻訳家並びに担当チェッカーと、議論、確認作業をしながら進められます。
尚、短納期案件でも、この最終チェック音読は、必ず社内で行われます。